頭の整理

頭の中を整えるために,色々と書き綴ります

掃除と”汚れ”という物質の移動・分解

”掃除”は様々な意味を持つ言葉で,その使われ方も多岐に渡っています.その中でも,素朴な使い方として”窓の掃除”,”床の掃除”などの”汚れを落とす”という意味があります.この”汚れを落とす”という意味の”掃除”ですが,少し注意して見てみると次の2つの要素から成り立っていることがわかります.

1.ある位置に居る”汚れ”を別の位置に移動させること.

2.ある位置に居る”汚れ”を分解すること.

例えば,”窓を雑巾で拭く”のは”窓”に居る”汚れ”を”雑巾”に移動させることなので,1番に該当する掃除です.他方,”枯葉を燃やす”のは,”ある位置”に居る”枯葉=汚れ”を分解することなので,2番に該当する掃除です.

掃除の目的は,多くの場合”汚れを意識の外に置く”であると思います.人間の意識は狭いもので,ほとんどの場合掃除は1番の要素だけで”汚れを意識の外に置く”という目的を達成しているように見えます.ただ,”物質観”に立脚すると,1番の要素は”汚れ”という物質の存在には影響しません.そのため,”汚れ”が移動した先で別の人間の意識の内に置かれると,掃除が再び必要になります.もちろん,物質としての”汚れ”が”汚れ”として人間の意識の内に置かれるかどうかはわかりません.ですが,1番と2番の違いを理解して掃除をすることは大事なことのように思います.

 

 

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